日曜日の朝

 

日曜日の朝。

俺、宍戸亮は久々に、ゆっくり休日を満喫していた。

関東大会の一回戦で敗れてしまった、氷帝学園は、もちろん全国へ行けない。

よって、三年は引退となった。

先週まで、死ぬもの狂いで練習していた。

すべてが終わったんだよな・・・・・。

 

ピンポーン

 

その時だった。玄関のチャイムがなった。

家族は、用事ででている。

「はい。・・・・どちら様ですか?」

「えっと、鳳です。・・・・宍戸さん?」

「ちょっ、長太郎!?」

俺は、その名を聞いて、急いで扉を開けた。

「おはようございます、宍戸さん!!」

扉を開けた俺の目に飛び込んできたのは、いつも見慣れたレギュラージャージではなく、

私服にコートを羽織り、マフラーを巻いて、ニコニコ笑っている顔だった。

「お前っどうしたんだよ!ってか、今日練習ねぇのか!?」

俺は驚きすぎて、途中声が裏返りそうになった。

「今日は休みなんです。用事で近くを通ったんで、寄ったんです。」

「そっか。・・・・急がなくていいのか?」

「もう終わったんで。あ、もしかしてお邪魔でした?」

「いや、別にいいぜ。誰もいないしな・・・。あがるか?」

「はい!!」

 

俺の後輩で2年の鳳長太郎には、さんざん助けてもらった。

夜遅くまで、練習に付き合わせたり、レギュラーに戻して貰うときも。

関東大会では、ダブルスを組んで、勝利も収めた。

こいつがいなかったら、今の俺はいねぇだろうな・・・。

激ダサだな。俺。

 

「宍戸さん?」

「あ、悪りぃ。そこ、座ってろ。なんかもってくっから。」

「はい。お構いなく。」

長太郎は、通されたリビングのソファに座った。

「ほらよ。」

俺は、コップに麦茶を注いで渡した。

「ありがとうございます。」

テニスや部活の事を少し離して、しばし沈黙がながれた。

「ねえ、宍戸さんは、氷帝の高等部にいくんですよね。」

「ん?あぁ、そのつもりだけどな。」

「俺・・・・・・。」

長太郎は、急に立ち上がり、向かいに座っていた俺に頭を下げた。

「お、おいっ!!なんのつもりだよ・・・。急に頭なんかさげて・・・。」

「俺、宍戸さんとダブルス組めて、幸せでした!!すごく感謝してます!!ありがとうございました!!」

「な、何いってんだよ!!感謝すんのは俺だろ!!・・・・お前いなかったら関東とかでれたわけねぇし・・・・。

 その・・・・な、ありがとよ・・・。////」

俺は少し照れながら言った。いつのまにか、俺も立ち上がっていた。

「・・・いいえ。宍戸さんががんばったから、大会でれたんです!!ダブルス・・・すごく楽しかったです。

 ・・・・それなのに、もうできないなんて・・・・。」

「・・・・長太郎。」

「それに・・・・。」

長太郎しっかり俺の目をしっかり俺の目を見ていた。

 

「それに、俺、宍戸さんが好きだから・・・。」

「・・・・・・・っ!!/////」

「あっ!!すみません。こんなの・・・、気持ち悪いですよね・・・。俺、帰りますんで・・・。」

長太郎は苦笑して、荷物を持って、帰ろうとした。

「待てって!!」

俺は、腕をつかんで。長太郎を引き止めた。

「宍戸さん・・・・?」

「誰も・・・、気持ち悪りぃとか、言ってねぇだろ!!・・・・・ッ俺も、お前が・・・・・好きなんだよっ!!/////」

「し、宍戸さん・・・・。」

しだいに長太郎の顔は柔らかくなり、優しく微笑んだ。

そして長太郎は俺の腕を引いて、自分の胸におさめた。

「本当に・・・・いいんですか・・・・?」

「・・・・わりぃかよっ・・・・!!/////」

「いいえっ!!だって、宍戸さん顔、真っ赤・・・。」

「う、うるせぇ!!」

そして、長太郎は、腕の力を少し緩め、俺を上に向かせた。

年下のくせに、何pも背が高い。

「いいですか?」

「な、何がだよ・・・!」

「キス。・・・・してもいいですか・・・?」

「そ、そんなこと、聞く・・・・んっ!!」

俺が全部言い終える前に、俺の唇は長太郎の唇によって塞がれた。

「お、おまえっ・・・!!///////」

「すみませーん。あまりにも、可愛かったから・・・・つい・・・。」

「つい、じゃねーよ!!!!」

「すみませんって。・・・ねえ、宍戸さん・・・。」

「何だよ。」

「俺が高校生になったら、また一緒にダブルス・・・組んでくれますか・・・?」

「来年、氷帝が優勝したら、考えてやるよ。」

「ぜっっっっっっったい、優勝します!!・・・・あ、俺そろそろ帰らないと・・・。」

「そっか。」

「お邪魔しました。」

長太郎は深々とお辞儀をして、家を出て行こうとした。が、なぜか立ち止まって、振り返った。

「?どうした?」

「約束、ですからね。」

長太郎は勝ち誇ったように笑って、去っていった。

「くっそ・・・。振り回されっぱなしじゃねぇか・・・。激ダサー。/////」

 

日曜の朝。

 

たまにはこういうのも、悪くない。

 

 


 

       あとがき

 

                初めて書いた鳳宍でした。

                この頃気づいたんですが、私の話って、だいたい最後、攻めが振り返って、

                なんか、言って去っていくっていうのが多いような・・・・。(汗

                お許しください!!


鳳宍…大好きなカップルです。もう皆の公認ですよね?ねね?
積極的な長太郎も好きですが、もちろんヘタレなチョタも好き。
長太郎は覚悟を決めて(切羽詰って?)宍戸さんの家にやってきたんだろーな。宍戸さんに逢いたくて×2。
宍戸さんの気持ちを知ったとたん、すごく積極的な長太郎。すごい自信だ。よかったね、ちょーたろ。
この小説は削除される予定だったものを頂いてきました。唖弥さま有難うございました!
                                    ティルモ

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